愛情オーバードーズ

ただのひとりごと零し

戻らない為には進むしかない

 

 

 火曜日

いつ振りかに有給を取った

父親探しの為に

 

恋人が1日かけて付き添ってくれた

一緒に探そうと、そう言ってくれた

恋人も数年前に父親を探し回った事があると

家まで見つけたけれど勇気が出ずインターホンを押せずにそのまま帰ったと

そう言って切なく笑ってた

 

 

戸籍を遡り、両親が離婚する前に住んでいた街へ

離婚したのは私が2歳の頃

うっすら記憶にはあった

けれど知らない街だった

 

調べてもらったが、父親はもう、その街にはいなかった

私の母親と離婚した後、何年かして再婚していた

けれどその人とも離婚、さらにその数年後に再々婚していた

再々婚してからはもう、別の街で暮らしていた

 

 

 

f:id:xxxxjp:20200617204304j:image

 

前に住んでいた事のある、父方の実家へ足を運んでみた

父親と同じ苗字の表札がまだ残っていた

おじいちゃんは死んだと思う

そう聞かされていたから、多分おばあちゃんがいるのだろう

ベランダには洗濯物が干してあった

 

インターホンは押さず、その家から離れた

押していたらまた、なにかが変わっただろうか

 

 

父親が再々婚した後に行った街の

役所へハシゴした

4年ほど前に引っ越し、今も同じ場所で暮らしているらしい

ようやく、父親の居場所がわかった

再々婚した新しい奥さんとふたりで

子どもはいないみたい

 

行けなくはない距離だった

でも

 

 

 

 

 

手紙を書いてみようと思う

けど何を書いたらいいんだか全くわからない

私の事をどう思っているのだろうか

それとももう、何とも思っていないだろうか

パパに会いたい

そう思って20年経った

そろそろ、前に進んでもいいんじゃないか

 

片親が欠けている弊害は大きい

自分の娘にも同じ思いをさせてしまった

これから数年、数十年かけて辛い思いをさせてしまう

いろんな思いが感情が溢れてしまうが

まずは私がちゃんと父親を探さないと

私もいずれ探してもらえるように

私自身をしっかり持つために

父親に、存在を認めてもらいたい

 

あともうちょっとのところまできた

ここまでやっと進めた

もう少し、あともう少し勇気を持とう

少しずつでも前に進めるのなら

それでいいじゃないか

 

父親に似ているとずっと言われてきた

どんな顔をしているのだろうか

あの大きかった手は、いまもあたたかいだろうか

体温に触れられる事はできるだろうか